フレイル の前兆

基本的なまとめですね。
日経Goodayより。

フレイル の前兆


【問題】

老化に伴い体に起こる変化については、
近年、「ロコモ」「サルコペニア」「フレイル」「ADLの低下」など、
いろいろな用語が登場しており、「何がどう違うのかよく分からない…」
という人も少なくないでしょう。
では、
「筋力や活動量、活力の低下など、
加齢により心身が老い衰えた状態」を指す言葉は、
次のうちどれでしょうか。

(1)ロコモ
(2)フレイル
(3)サルコペニア
(4) ADLの低下

【正解】

(「筋力や活動量、活力の低下など、
加齢により心身が老い衰えた状態」を指す言葉)は、
(2)フレイル です。

「フレイル」とは、
Frailtyの日本語訳で、虚弱や脆弱という意味。
加齢とともに心身の活力(筋力や認知機能など)が低下し、
生活機能障害、要介護状態、死亡などのリスクが高くなった状態のことで、
元気な状態と要介護の状態の中間の段階を指します。

慶應義塾大学医学部の百寿総合研究センターで
専任講師を務める新井康通さんによると、
高齢期の健康の基盤づくりには、
「動脈硬化・フレイル・認知症」の予防がとても大切。

新井さんは、
(1)体重減少
(2)疲労感
(3)動作が緩慢
(4)筋力が低下
(5)身体活動が低下──の5つのうち、
3つ以上が当てはまるとフレイル、
1つでも当てはまると
前段階のプレフレイルと考えられると言います。



フレイルは骨折や転倒などを招き、
寝たきりや要介護の原因になると近年、
老年医学分野で注目されています。

「3カ月で体重が5%以上減ったり、
わけもなく疲れを感じたりするようなら、
フレイルを疑い、医師に相談してほしい」
と新井さんは言います。



なお、
フレイルと似たような言葉に
「ロコモ」「サルコペニア」「ADLの低下」
などがありますが、
それぞれの意味は次の通りです。

【ロコモ】
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略。
骨、関節、神経、筋肉といった「運動器」に障害が起こり、
立つ・歩くなどの日常生活を送る上で重要な機能が低下する状態。
要介護リスクが高くなる。

【サルコペニア(筋肉減少症)】
加齢や栄養障害により、
筋肉量と筋力(または身体能力)がいずれも低下する状態。
高齢者の自立の妨げや、寝たきり原因につながる。
診断は、筋肉量の減少、筋力低下(握力など)、
身体能力低下(歩行速度)などにより総合的に判定される。

【ADLの低下】
ADL(Activities of Daily Living)とは日常生活動作を意味する。
基本的なADLとは、
日常生活を送るために最低限必要な、移動する、
食事をとる、着替える、排せつする、入浴するといった動作のこと。
ADLの低下とは、こういった動作に支障を来すことを指す。

フレイルは、
単に身体的な問題(身体的フレイル)にとどまらず、
認知機能障害やうつなどの精神的フレイル、
孤立、閉じこもりなどの社会的フレイルも含めた広い概念で、
サルコペニアやロコモは身体的フレイルに含まれます。

ざまクリニック所沢のブログ

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