1年半の間 脊柱管狭窄 と診断されていた

70+α歳 女性

主訴は右大腿部痛による歩行障害


1年半前に、

某病院整形外科受診。


腰部脊柱管狭窄と診断。


8週間おきに通院、

投薬を受けていました。


痛くて、

歩くこともままならなくなり、

友人に相談。


この友人から当院を紹介され受診。


腰椎のレントゲン写真が

最初の写真。


入室時の“典型的跛行”を見れば、

診断は容易。


ま・・・、

前医で脊柱管狭窄と

言われてしまっては、

腰椎のレントゲン撮影も

無視できず。


腰椎の写真と・・・

両股関節正面を撮影。


以下が股関節の写真。


両股関節正面。

むかって、

左側が右の股関節。


左股関節と違うのがわかると思います。


拡大します。


右股関節は

典型的な関節症性変化を

呈しています。


診断は

『右変形性股関節症』。


どこから、

腰部脊柱管狭窄と言う

診断になるのか?


問診からも、

画像からも、

その答えに到達できませんでした。


全く効果を認められていない

前医の薬剤は中止。


この患者さんの

現在の歩容を見たら、

迷うことなく、

第1選択はオペでしょう。


情報提供書を書きました。



歩き方。


重要ですね。


アルツハイマー型認知症

の患者さんが

正常圧水頭症を併発していたのも、

教えてくれたのは・・・

歩き方でした。


整形外科領域は画像が命。


でも、

身体学的所見も無視で、

股関節のレントゲンも

撮影していなければ、

永遠に正解は出せません。


1年半なら、

良かったのでしょうか?

ざまクリニック所沢のブログ

高齢者専門のクリニックです 所沢地域密着型の臨床医療を基本 ただし 基礎医学理論に基づく臨床医療を提供

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